
ドラマの中で主に、純粋な男を演じて来た彼の変身も新しいのは同じだ。ゴンスはたとえ私債業者に苦しんではいるものの、ルックスにお金まで露にする典型的なオレンジ族だ。こんな役は初めてだと憎々しく皮肉交じりに話すのが、ゴンスと結構よく似合う。「口も上手で、どこに行っても注目されるゴンスは、内気な僕とはとても違います。違う姿の中から似ている点を探す楽しさがありますね。」
「…整形外科」は、実際の整形外科手術の過程を赤裸々に見せる。 1回の鼻手術、3回の脂肪吸入手術、4回に出る胸手術場面などは、あまりにも詳しく表現され、俳優たちもびっくりした程だ。イジヌクも医師の演技を実感が出るように、勉強をたくさんした。「手だけが出る場面は本当の整形外科医が代わりをするけれど、他の場面は俳優たちが直接します。自然に表現しようと二重瞼手術などの動画を見ながら手術法に慣れるようにしました。」
「…整形外科」は動線と画面角度など、演出でも既存のドラマにポンチを食らわす。2回で高校生4人がハンバーガーを食べる場面では、円を描きながら回る演出を披露したりもした。彼は「この場面はテレビでどのように出るかを想像することは、またゴンスになって感じる楽しさです。」と話した。
“無条件面白く”が目標だが、イジヌクはこのドラマが、単純に興味の種ではないと言う。1回で子役のイメージを脱ごうと整形する女優たちに対して、考えてみる要素が多いと言う。「俳優は視聴者たちから無視されれば、演じる機会さえ得ることが出来ません。人々は俳優に対して安易に話すけれど、その裏面に各自の悩みと事情がすべてあるんじゃないですか。ドラマでそれを扱ってくれて、視聴者たちが世の中を見る目がもう少し寛大になったら良いと思います。」
初手術に失敗してメスを取ることが出来ないゴンスは、良心的な医師チェヨンウ(キムソンミン) によって少しずつ変わって行く。
広告モデルとして活動している中、2006年、「恋愛時代」でデビューして「Air City」まで息忙しく駆けて来たせいで、再充電の時間が必要だったという彼も、このドラマで‘本当の俳優’につかつかと近付いている。「ゴンスからキャラクターを幅広く考える方法を学んでいます。これまでは演技をしながら自由ではなかったけれど、今は多様な姿で自分をたくさん使ってみようと思います。」
ナムジウン記者 myviollet@hani.co.kr 写真文化放送提供
[ハンギョレ]2008-01-22 19:55:48